【建築の教科書】倉敷中央通りを挟む2人の巨匠。街の美しさに隠された「魔法の数字」とは? - 昭和57年創業の地域密着老舗工務店|ひのき住宅
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【建築の教科書】倉敷中央通りを挟む2人の巨匠。街の美しさに隠された「魔法の数字」とは?

【建築の教科書】倉敷中央通りを挟む2人の巨匠。街の美しさに隠された「魔法の数字」とは?

こんにちは!ひのき住宅工務の今井です。
梅雨も明け、連日猛暑日が続いていますね。

先日、実家の信州に帰省してきました。
曇り空だったこともありますが、気温は日中でも25度前後!
岡山とは大違いの涼しさで、湿気も少なく、「さすが避暑地!」と改めて感動してしまいました。

さて今回は、私たち「ひのき住宅」のすぐ近くにある「倉敷の建築群と、それをつくった巨匠たち」についてお話ししたいと思います。

実は倉敷市には、日本の建築界の巨匠である浦辺鎮太郎(うらべ しずたろう)氏が手掛けた建物がたくさんあります。
倉敷アイビースクエアや倉敷国際ホテル、大原美術館などが有名ですね。
ここで、ちょっと面白い「倉敷の街の見方」をご紹介します。

駅から南北にのびる「倉敷中央通り」を境目にして、街を東西に分けて見てみてください。
西側:世界の巨匠・丹下健三の「重厚な世界」
西側には、1960年に建てられた倉敷市立美術館(旧倉敷市庁舎)があります。

設計したのは、世界の巨匠・丹下健三(たんげ けんぞう)氏。
丹下氏といえば、香川県庁舎のように「コンクリートなのに、まるで木造建築のような軽やかさ」を感じさせるデザインが有名です。
しかし、この倉敷の建物は真逆の「ズッシリとした重厚なデザイン」が特徴。
これは、フランスの巨匠ル・コルビュジエがインドで手掛けたチャンディガールや
ロンシャン礼拝堂という、どちらかというと力強い建築に影響を受けたからだと言われています。
「今までの丹下氏らしからぬライトからヘヴィー級な建築」と移り変わったとても貴重な建物なんです。

東側:地元を愛した巨匠・浦辺鎮太郎の「調和の世界」
一方で、中央通りの東側(美観地区側)には、浦辺鎮太郎氏の建築が並びます。
こちらは、倉敷ならではの「なまこ壁(白と黒の壁)」に見事に調和していますよね。

当時、倉敷の街づくりや社会貢献に深く力を注いでいた大原家(大原美術館の創設者)の
「街への想い」と、浦辺氏の「建築デザイン」が見事にシンクロしたからこそ、
この美しい景観が生まれました。


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3人の巨匠が挑んだ「魔法の数字(モジュール)」
ここからが、今回のコラムの一番の“キモ”です。

実は、ここまでに出てきた3人の建築家(コルビュジエ・丹下・浦辺)は、全員自分だけの「魔法の数字(寸法体系=モジュール)」を作っていました。

1960年代当時は、建物のパーツを工場で大量生産するために「どんなサイズで作れば、安くて、しかも美しく見えるか?」という研究が世界中で盛んに行われていたのです。
 •ル・コルビュジエ: 人間の体型と黄金比を組み合わせた『モデュロール』
 •丹下健三: 独自の寸法体系『TKモジュール』
 •浦辺鎮太郎: 倉敷の街のための『KM(クラシキ)モジュール』
浦辺氏が作った「KM(クラシキ)モジュール」の集大成と言われているのが、東側にある倉敷国際ホテルです。

建物の「庇(ひさし)」の独特な形などに、この魔法の数字(寸法)のこだわりが隠されています。
また大原美術館分館の外壁の壁にも活用されています。
ぜひ近くを通った際は、じっくり見てみてくださいね。


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視点を変えると、倉敷はもっとおもしろい!
普段は何気なく通り過ぎてしまう観光地・倉敷ですが、
「街の歴史」と「建築家のこだわり」というフィルターを通して見てみると、
新しい再発見がたくさんあります。
他県から移住してきた私から見ると、これだけ狭い範囲に見どころがギュッと詰まった倉敷は、
歩くだけで知的好奇心が満たされる、本当に味わい深い街だなと感じます。
夏休みのお子様の「自由研究のネタ」にもぴったりだと思いますので、
ぜひご家族で「巨匠たちの建築探検」に出かけてみてはいかがでしょうか?